組織づくりから研究連携まで。
TENTIALを進化させる商品開発責任者の挑戦
プロフィール
商品本部 副本部長 / 2023年中途入社
服作りへの純粋な想いからキャリアをスタートさせ、アパレル・ヘルスケアの領域で商品開発を突き詰めてきた松永さん。今、TENTIALの商品開発責任者として、採用・組織化、研究チームとの協働体制まで、前例のない挑戦に向き合っています。今回は、入社のきっかけから、組織・開発・文化づくりの裏側まで、率直に語っていただきました。

「モノづくり」一筋で培ったキャリア──「オシャレ」から「機能美」へ
──これまでのキャリアについて教えてください。
松永:子どもの頃からモノづくりが好きで、高校も工業系に進みました。そのなかで「自分の手で何かを作る」ことに一番やりがいを感じていたんです。そうした経験を通じて、服にも興味を持つようになり、服作りの専門学校に進学し、卒業後もアパレル業界に飛び込みました。
レディースのコレクションブランドでキャリアをスタートし、一度はフリーランスとしても働いたこともあります。そうした経験を積むうちに、「単なるファッションではないモノづくりの形」に興味を持ち始めたのです。
──ファッション以外に興味を持ち始めたきっかけはあったのでしょうか。
松永:医療従事者向けのD2Cブランドを展開するクラシコ株式会社で働いたのがきっかけです。白衣や聴診器など、医療現場を支えるプロダクトを手がける中で、「服で人のパフォーマンスを支える」という視点に強く惹かれました。
生産管理から始まり、事業成長とともにMDや商品構成、売上計画まで幅広く経験し、最終的には商品責任者も務めました。「機能性・着心地・デザイン」を両立させる服作りに向き合った11年間が、今の自分の軸になっています。
──その後は、どのような視点でキャリアを選んでこられたのですか?
松永:一貫していたのは、「モノづくりを通じて誰かの役に立つことがしたい」という想いです。クラシコの次に転職したのは、生活雑貨ブランドで知られる大企業でした。そこでは生産部門に所属しながら、素材開発やM&Aといったプロジェクトにも携わり、新たな天然素材の綿を開発するために、アフリカの農家を訪ねて現地調査も行いました。
ただ、当初期待していたヘルスケア関連の業務にはあまり関われず、次第に「これまで培ってきたスキルをもっと活かせる場所に行きたい」と感じるようになったのです。そのときに思い出したのがTENTIALでした。クラシコ時代に市場調査をしているうちに知り、「面白い会社だな」と印象に残っていました。そこで一度企業のことを調べ直し、やっぱりこの会社で働きたいと思い、転職活動をスタートさせました。
──入社の決め手を聞かせてください。
松永:決め手はいくつかあるのですが、特に大きかったのは、プロダクト開発において「研究開発チームと連携しながら、エビデンスを重視して進めている」という点です。アパレル業界で、科学的根拠をベースに商品づくりを行っている会社はまだ多くありません。
そういった新しい領域に踏み込めるチャンスがあること、自分のキャリアの延長にありながらも、新しい成長が見込めることが、TENTIALに入社を決めた理由です。
ゼロからの組織づくり「自分より優秀な人材」採用の哲学
───TENTIAL入社後、どのような役割を担ってきたのか教えてください。
松永:商品開発部の組織作りです。入社時点で、商品開発に関わっているメンバーは4〜5人ほどしかいませんでした。しかも、それぞれの専門性もバラバラで、デザイナー、パタンナー、生産管理といった職能ごとのチーム編成はまだできていなかったんです。
ですので、まずは既存メンバーから業務の引き継ぎを受けながら、並行して組織づくりにも取り組んでいきました。
──立ち上げ期の組織作りは難しさもあったのではないでしょうか?
松永:もちろん簡単ではありませんでしたが、むしろその状況にやりがいを感じていました。組織を作るに当たって、採用で意識したのは「カルチャーフィット」できるかどうかです。TENTIALの価値観に馴染める人かどうか、人事とも密に連携しながら慎重に見極めてきました。加えて、個人的にずっとこだわっているのは「自分より優秀な人材を採用すること」です。
たとえばデザイナーなら、私よりも高い専門性や視点を持っている方を採用します。そうした方々が加わることで、組織としてのレベルが上がっていくと思っています。広く浅くモノづくりに携わってきた自分の立場だからこそ、それぞれの職能で専門性を持った人たちを尊重し、信頼できる環境を作ることが大事だと考えています。
──多様なバックグラウンドを持つ人材をまとめるうえで、どのような工夫をされていますか?
松永:丁寧に前提をすり合わせるようにしています。いろんな業界から集まっている分、同じ言葉でも前提や定義が違うことがよくあります。ですから「これってどういう意味で使ってますか?」という風に、確認しながら勧めなければなりません。
加えて、経験者と未経験者の混在もTENTIALの特徴です。実は、業界未経験の方が「当たり前」にとらわれずに、新しい視点でプロダクトの本質を捉えてくれる場面もあります。一方で、経験者は自身の強みを活かしながらも、そのやり方がTENTIALに合っているかどうかを考え直す必要もある。その両者が混ざり合うことで、良いバランスが生まれると思っています。

プロダクトから事業を牽引する組織を目指して
──TENTIALの商品開発において、チャレンジしてきたことを聞かせてください
松永:研究チームと開発する体制づくりに取り組んでいます。これまでは業界の慣習のように「商品を作った後の、エビデンスを取るための研究」をしてきました。今は研究結果ありきの商品づくりに挑戦しているので、「人の健康をどのように支えるか」といったテーマ設定からスタートし、そこに対してどんなアプローチができるのかを、研究チームと一緒に考えています。
そして、そのコンセプトをもとにプロダクトを企画・設計していくという、いわば“研究起点の開発”を進めます。商品ができてから効果を測るのではなく、設計段階から根拠を持ったモノづくりをしていく。こうした開発フローを、今後もTENTIALのスタンダードにしていきたいと考えています。
──従来のものづくりとは一線を画す取り組みですが、その狙いを聞かせてください。
松永:現在は「事業戦略ありきで商品をつくる」流れがメインですが、将来的には「商品が事業を引っ張る」ような状態を目指しています。事業戦略に沿って商品を作るだけでなく、現場起点のアイディアで生まれたアイテムを、事業に発展させていける体制を作りたいのです。
TENTIALは「BAKUNE(バクネ)」という代表的なプロダクトがありますが、BAKUNEを超えるような商品を次々に生み出すことが、自分のチャレンジだと思っています。プロダクトを起点に、新しい市場や価値を切り拓いていく。そういう開発組織をつくることが、今の自分のミッションです。
圧倒的「スピード感」を実現するカルチャーと工夫
──TENTIALでのものづくりの特徴を聞かせてください。
松永:TENTIALに来てまず驚いたのは「スピード感」です。たとえば「これまで半年かかっていた開発を1〜2ヶ月でやろう」といった会話も当たり前のように飛び交います。トップから「5倍速く作ろう」と提案されることも珍しくなく、最初はみんな戸惑いながらも「どうすれば実現できるか」を前向きに考える文化が根付いているんです。
とはいえ、単純に早く作るだけではクオリティが担保できません。そこで意識しているのは、開発の工程を細かく分解し、どこに時間がかかっているのかを可視化することです。そのうえで、不要なプロセスを省いたり、外注先との連携方法を見直したりすることで、少しずつ無理のない形に調整しています。
──具体的には、どのような工夫をしてきたのでしょうか。
松永:最近では、社内に3Dプリンターを導入したのが大きな変化でした。従来であれば外注先に依頼していた試作品のパーツを、自社で短期間に作成できるようにしたことで、試作〜検証のサイクルが格段に速くなります。
また、スピードだけでなく「判断の速さ」も重要だと感じています。TENTIALでは意思決定のフローが比較的シンプルなので、アイデアが出てからすぐに動ける環境が整っているんです。だからこそ、スピードを保ちつつも品質を落とさないモノづくりが実現できていると思います。

発展途上ならではの「自分達で会社を作る」実感が最大の魅力
──現在、どのような組織体制で開発に取り組まれているのでしょうか?
松永:今は商品開発部に17〜18名の開発メンバーが在籍していて、それぞれがインナー、寝具、ウェアなど複数のカテゴリーにまたがって業務を行っています。プロジェクトごとに必要なメンバーが集まり、横断的に動いていくのです。
一人ひとりが持っているスキルも異なりますし、同じ職種でも強みや関心分野が異なるので、それをどう活かすかを常に考えながらアサインしてきました。開発組織としてはまだ成長途上ですが、個々の専門性が活きる構造にしていきたいと考えています。
──開発責任者という立場から見て、TENTIALで働くことの魅力を聞かせてください。
松永:一番の魅力は、「自分で組織や仕組みを作っていける」ことだと思います。大企業のようにすべてが整っているわけではありませんが、だからこそ一人ひとりの行動や判断がそのまま会社の進化につながります。その実感を持ちながら働ける点は、大きなやりがいです。
また、経験や肩書きに関係なく、「挑戦したい」という気持ちを歓迎する文化が根付いています。プロダクトの可能性を信じて、より良いものを作りたいという想いがあれば、それを形にできるのも大きな魅力でしょう。
──最後に、これからTENTIALに加わる方に向けてメッセージをお願いします。
松永:今のTENTIALは、組織としてもプロダクトとしても、まだまだ進化の途中です。そのなかで、自分が手を動かすだけでなく、まわりを巻き込みながら成果を出していける人、変化を楽しめる人にとっては、最高のフィールドだと思います。
「ただ作る」ではなく、「どう作るか」「なぜ作るか」を一緒に考えながら、事業そのものを動かしていける。そんな挑戦にワクワクできる方と、ぜひ一緒に働けたら嬉しいです。