選ばれるギフトをつくる。その裏で動いた、マーケターの静かな戦略と現場の執念 Buddy

選ばれるギフトをつくる。
その裏で動いた、マーケターの静かな戦略と現場の執念

プロフィール

大森 有夏

大手飲料メーカーにてデジタルマーケティング・商品担当マーケティングを経験後、データマーケティング、マーケティング組織の立ち上げを経て、現在はTENTIAL ブランドコミュニケーション部にてギフトプロジェクトを担当。趣味はバドミントンでTENTIALでバドミントン部を立ち上げている。

「ギフト」は、ブランドの世界観や価値を伝える重要な接点のひとつです。TENTIALでギフト施策を担当するブランドコミュニケーション部の大森さんは、年間のギフトプロモーションの検討と実行、ギフトの梱包資材やメッセージカードの改善、購入体験の見直しなどを通じて、TENTIALギフトの“選びやすさ”や“渡しやすさ”の向上に取り組んできました。

倉庫現場との細かな調整や、顧客の声を反映した地道な改善。その一つひとつに、“ユーザー起点で考える”TENTIALらしさが現れています。

現在はギフトの梱包資材の刷新や年間キャンペーンの設計を担う大森さんに、ブランド体験の裏側にある挑戦と工夫について伺いました。

TENTIALのギフトを“選びやすく、渡しやすく”

──大森さんが所属しているブランドコミュニケーショングループについて聞かせてください。
大森:ブランドコミュニケーション部は、TENTIALの各ブランドが持つ価値を、どのように消費者へ届けるかを設計するチームです。たとえば、テレビCMやOOH広告などのマスプロモーションも担いますし、店頭やウェブ、SNSなど複数のチャネルを使ったキャンペーンの企画・実行も行っています。

その中で私は「ギフト」を担当してます。TENTIALのギフトは大切な人への「がんばってね」「応援しているよ」という想いを届ける”コンディショニングギフト”。大切な人の明日のコンディション”を支え、日々の活躍をそっと後押しする存在でありたいと考えています。父の日・母の日・クリスマスといった年間のギフト需要の山に向けて、どうプロモーションを設計するかを中心に業務を進めています。さらに、ラッピングやメッセージカードといった資材もギフト選びにおいて欠かせない大切な要素です。それらすべてを含めた体験を通してTENTIALのギフト体験をより魅力的なものにすることがミッションです。

──具体的に、これまで携わってきたプロジェクトについても聞かせてください。
大森:2025年11月に新しくギフトの梱包資材をローンチしたのですが、そのプロジェクトを牽引してきました。これまでのラッピング形状や素材を見直し、TENTIALのブランド価値をより高く感じていただける体験を設計するプロジェクトです。

ただし、単に見た目を良くするだけでは意味がありません。倉庫のオペレーションに無理がないか、梱包にかかる工数はどうかなども加味し、現場との連携を取りながら進めています。ブランド体験と実用性のバランスをとるため、現場の声を細かく拾うことも大切にしてきました。

──ギフトの梱包資材以外に、どのような観点で施策を設計しているのでしょうか?
大森:たとえば、メッセージカードの拡充や、ギフト商品を選びやすくするためのLP改善なども行っています。現在はカードの種類が限られているのですが、お客様からは「誕生日用が欲しい」「商品を選びにくい」といった声をいただいたこともありました。そうしたフィードバックをもとに、「どうすればもっと選びやすく、渡しやすいギフト体験になるか」を常に考え改善に向けて動いています。

キャンペーンを設計する際も、オンライン・オフライン問わず、複数のチャネルを連携させた導線づくりを意識しています。ギフトは「誰かに贈る」ものだからこそ、TENTIALの商品やメッセージが贈り手・受け手の両方に自然と届くような設計を心がけています。

机上ではつくれない。現場で導き出した“最適解”の新しいギフト体験

──ギフトの梱包資材の刷新において、特に意識した点を聞かせてください。


大森:
オペレーション面での工夫です。ギフトの梱包資材の変更は倉庫の作業負荷にも大きく影響します。特にクリスマスのような繁忙期は出荷量が非常に多いため、作業効率が少し下がるだけでも全体の業務に支障をきたします。

そのため、新しい資材の形状やサイズを決める際に、倉庫に行ってギフトの現状を把握し、倉庫の担当者との対話を行ったり、サンプル段階で課題となる部分がないかを適宜確認したり、進捗情報を素早く展開したりと変更に伴う不安点を解消しながら進めることを意識しました。実際に倉庫に足を運び「どのくらいのサイズまでなら対応可能か」や「現場での限界値はどこか」の確認も行いました。

──長期にわたるプロジェクトだったと思いますが、一番やりがいを感じるタイミングを聞かせてください。

大森:一番やりがいを感じたのは、手がけたラッピングが形になり、周囲からもポジティブな評価をもらえた時です。図面やモックである程度の完成形はイメージできていましたが、実際に製品として手元に届いた時は、「ここまでやってきて良かったな」と素直に思えましたし、ポジティブな評価をもらえて安心する気持ちもあり、やりがいを強く感じた瞬間でした。

──プロジェクトは、資材が完成して完了するのでしょうか?

大森:いえ、実際にラッピング資材を使い始めてから見えてくる課題もあると考えています。ユーザー視点ならではの課題だったり、オペレーション観点での課題も出てくるかと思います。そのため、今後はお客様からのお問い合わせ内容や、社内のCS部門と連携しながら、必要に応じて改善を重ねていかなければなりません。

資材の完成は、改善するためのスタートだと認識しています。

「自分が売りたいと思えるものを」TENTIALとの出会い


──TENTIALに入社するまでのキャリアについても聞かせてください。

大森:1社目は飲料メーカーで営業としてキャリアをスタートし、その後、社内公募でデジタルマーケティング部署に異動しました。当時はSNSや動画広告などが台頭し始めた時期で、デジタルで商品の魅力をどう伝えるか取り組んでいました。

その後はブランド担当として商品開発も経験し、資材の調達からパッケージ設計、販促施策まで、商品の立ち上げを一貫して担当しました。続く2社目では、データマーケティング領域でナショナルクライアントへの提案活動を行い、前職となる3社目では女性向けキャリアスクールを運営する会社で、ダイレクトマーケティングを中心に担当していました。

──多彩なご経験を経て、TENTIALに転職されたのはどのような理由からだったのでしょうか?

大森:一番大きかったのは、自分が目指したいビジョンを実現しながら、自分の持っているスキルを最大限発揮できる仕事がしたいと思ったからです。前職での仕事を「やりきったな」と感じた時、改めて自分のキャリアを見つめ直してみて、「やっぱり私は“モノ”が好きだな」と強く感じました。

飲料やパッケージ商品を扱っていた頃のように、自分の手で形あるものをつくり、それを誰かに届ける。その体験価値に強く惹かれる自分がいました。だからこそ、有形商材であるTENTIALの商品に携わりたいと思ったんです。

──TENTIALを選んだ決め手は何だったのでしょうか?

大森:ビジョンへの共感が非常に大きかったです。TENTIALが掲げている「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す」というメッセージには、私自身すごく共感しました。特に、アスリート支援に力を入れている点が印象に残っています。私自身もスポーツをしていたので、挑戦し続ける人を支えるというスタンスに強く惹かれました。

また、社員向けにもリカバリールームがあったり、全国大会に出場する社員が休暇を取得できる制度があったりと、「社外だけでなく、働く社員に対してもにも同じ想いを向けているんだ」と感じたことも大きな決め手になりましたね。

“ギフトのその先”へ──ブランドの可能性を広げる挑戦


──ギフトの梱包資材の刷新を経て、今後さらに取り組んでいきたいことや、広げていきたい領域はありますか?

大森:今回の資材の刷新は、あくまで通年で使える“スタンダード”を整える第一歩だと捉えています。今後は、父の日・母の日・クリスマスといった既存のギフトシーズン以外にも、TENTIALらしい接点をどうつくっていくかを考えていきたいです。

たとえば、ギフトに特化した商品を新たに開発する可能性もあると思います。季節や目的に応じたシーン設計ができれば、TENTIALのギフト体験はさらに拡張できるはずです。

──ギフトに限らず、さらに広い視野で挑戦していきたいテーマなどはありますか?

大森:個人的にとても興味があるのは、メンタルのコンディショニングです。TENTIALは現在、体のケアや睡眠といった領域に強みを持っていますが、「心の状態」もパフォーマンスに直結する大事な要素だと思っています。

私は以前から、アスリートが持つ“極限状態で力を発揮する技術”に着目していて、それをビジネスパーソンや一般の方々にも応用できたら面白いのではと考えていました。たとえば、大事なプレゼンの前や、緊張する場面でもパフォーマンスを高められる取り組みができたら面白いのではないかと考えています。

また、今後のチャレンジとして、海外で自分のスキルが通用するのかを試してみたいという気持ちがあります。実際、入社前からTENTIALが海外展開を視野に入れていることも確認していましたし、それが入社を決めた理由のひとつでもありました。

──職種や役職にはこだわらず、常に「自分がどんな価値を提供できるか」を基準にされているのですね。

大森:そうですね。私自身、職種という枠にとらわれるよりも、「今、会社として何が必要か」「そこに自分のスキルをどう活かせるか」を考えて動いています。なのでギフトというテーマにしても、ただの担当業務ではなく、自分自身のキャリアや価値観と接続されたものだと感じています。

今後も、ブランドにとって大切な“体験価値”をどう設計し、どう届けるか。その起点となれるような仕事をしていきたいと思っています。