仕組みがなければ、想いは届かない。TENTIALの「守り」を設計する事業企画室の仕事 Buddy

仕組みがなければ、想いは届かない。
TENTIALの「守り」を設計する事業企画室の仕事

プロフィール

宮本 瞳

信託銀行、外資戦略コンサルを経て、その後約10年間、0→1、1→10のスタートアップ、ファンドの投資先など成長フェーズの組織で経営企画・事業企画・営業企画を経験。プライベートでは相撲部屋のyoutubeチャンネルの更新を楽しみにしている。

強い想いは、仕組みがあってはじめて組織の力になる。

スタートアップが成長するということは、個人の熱量に頼るフェーズから、再現性のある仕組みで動くフェーズへと移行していく過程そのものと言えます。TENTIALの事業企画室で働く宮本瞳さんは、そんな移行期の真っ只中に参画しました。

銀行、戦略コンサル、IT系事業会社と異色のキャリアを歩んできた宮本さんが、今TENTIALで取り組む「守りの仕組みづくり」とは何か。そして、事業企画室という新設組織が目指す姿とは。

考えたことの答えを、見届けたい。その想いでコンサルから事業会社へ

――まずは、これまでのキャリアについて教えてください。

宮本:新卒では銀行に入り、不動産投資信託や証券化スキームに関わる仕事をしていました。3年ほど経ったところで「もっと動きのある仕事がしたい」と感じ、選んだのが戦略系コンサルティングファームです。

その後は事業会社へ移り、主にIT系の企業で、経営企画・事業企画・営業企画といった「企画」のつく仕事を約10年続けてきました。直近の5年間は、社長や役員の右腕として動くスタイルが、自分のキャリアの軸になっています。

――コンサルティング会社から事業会社へ移ったのは、どんな理由からだったのでしょうか。

宮本:考えたことの答えを、自分の目で見届けたかからです。私がいたのは戦略だけを描くファームで、提案した内容がその後どうなったのかを知る機会がほとんどありません。たとえば2017年の時点で「2025年の銀行システムはこうあるべき」という要件を定義する、といった仕事です。

何十ページもの資料を作り上げても、実際に世の中で実装された姿を見ることがありませんでした。小さくてもいいから、自分の考えが正しかったのか、どこでつまずいたのかを、最後まで見届けられる場所で働きたいと思ったのが、事業会社に移ったきっかけです。

――そのなかで、TENTIALを選んだ決め手を聞かせてください。

宮本:自分がどう動くかと、会社が自分をどう受け入れるか、その両方が見えた会社だったからです。いくつかの会社の経営者と会う機会があったのですが、TENTIALは最初の面談から「脱属人化したい」「仕組み化を進めたい」というオーダーが明確でした。

さらに「カテゴリー別にPLを可視化したい」「会議体をちゃんと運営したい」といった具体的なイメージまで持っていました。他の会社では、経営者側にそこまでイメージが見えていないケースが多かったので、そこは大きな違いだったと思います。

潜在化していた課題を、気づける人を増やすことから始まった

――入社して、最初に感じたことを聞かせてください。

宮本:正直に言うと、思っていた以上に「ゼロに近い状態」からのスタートでした。入社前は「ある程度の課題感が共有されており、あとはどう解決するか」という段階だと思っていたんです。ところが実際に入ってみると、そもそも課題に気づいている人がそんなにいませんでした。それが入社直後に感じた、一番大きなギャップでしたね。

――具体的には、どんな課題があったのでしょうか。

宮本:たとえば事業計画を作る時に、各責任者がそれぞれ異なるフォーマットとタイミングで動いていました。見る側は同じ人なのに、毎回違う形式で違う情報が上がってくるので、全体像が整理しづらいのです。

また、部長以上が30名ほど集まる重要な会議でも、足元の話と未来の話が行き来しており、結局何も決まらないまま終わることが続いていました。改善できたほうがいいとは感じていても、どうすればいいかわからない。そういう思いが各自の頭の中にあったんじゃないかと思います。

――その状況のなかで、変化のきっかけはあったのでしょうか。

宮本:この1年で社員数が約2倍に増えたことが、変化のきっかけになったと思います。新しく入社された人が増えた結果、「なんでこれがバラバラなんだろう」「この情報はどこにあるんだろう」という声が自然と大きくなったのです。

そうした声が積み重なるなかで、課題に気づく人が少しずつ増えていきました。加えて、代表の中西が全社を統括する立場で動き始めたことで、バラバラに動いていることの見えにくさが、ようやく経営レベルでも実感されるようになってきました。

――思っていた以上に、ゼロからのスタートだったのですね。

宮本:そうですね。ただ、だからこそ今の事業企画室があると思っています。課題が見えてきたタイミングで、中西と「まず足元を固めないと未来の話はできない」という認識を合わせることができました。

その上で、重要な会議を「足元の確認だけに絞る」という形に仕切り直したり、事業計画の作り方をプロセスから設計し直したりと、一つずつ動き始めることができました。何も決まっていないところから自分たちで型をつくっていく、というのが今の事業企画室の仕事の実態です。

攻めより先に守りを固める。事業企画室が担う「足場づくり」の仕事

――事業企画室の役割を、どう捉えているか聞かせてください。

宮本:大きく「攻め」と「守り」に分けて考えています。攻めはM&Aや新規事業提携といった、いわゆる花形の仕事です。一方、守りは、データの可視化や会議体の設計・運営など、情報が全体に行き渡る仕組みをつくることです。

今のTENTIALに必要なのは、まず守りを先にやることだと判断しています。足場が固まっていない状態で攻めに出ても、組織としての力は最大化されません。それはこの半年間で、より確信に変わっています。

――変革を進める上で、難しいと感じる部分はどこですか。

宮本:メンバーを動かすことの難しさを、日々感じています。最初は全員を集めて「こういうプロセスでやっていきましょう」と主導したのですが、なかなかうまくいきませんでした。TENTIALはMVVへの共感が強く、みんなが前向きに動いている会社です。

だからこそ、「今のやり方で売上も伸びているのに、なぜ変えなければならないのか」という感覚が、言葉にはならなくても各自の中にあるように感じました。それに気づいてからは、まず個別のチームと一緒に動きながら、うまくいったやり方を少しずつ全体に広げていくスタイルに切り替えています。

――これから具体的にどんな動き方になっていくと思いますか。

宮本:全部を一斉に変えていくことは難しいと思っています。個別に対話を重ねながら、ここはあの人とこういう形で進めよう、という積み上げを続けていくことになると思います。たとえば部長以上が集まる会議が毎回結論なく終わっていた時は、まず中西に「あの会議、どう感じていましたか?」と聞くところから始めました。「よくなかった」と思っているのは私も同じでしたが、先に自分の意見や改善案を提示しても意味がありません。

中西自身の言葉で課題が出てきた時に初めて、「では会議で扱う内容は、足元の話だけに絞りませんか」という提案ができます。そうして議論の内容を変え、今はようやく足元の数字と向き合う場として機能し始めています。事業企画の仕事の多くは、こういう裏側の対話の積み重ねでできています。

ゼロから仕組みをつくる経験は、武器になる。今がその最前線

――現在入社から半年たった頃とのことですが、働いてみて、TENTIALがどういう会社だと映っていますか。

宮本:商品に対する誠実さは、他の会社と比べても群を抜いていると感じています。「コンディショニングを実装する」というテーマに対して、機能面でも素材面でも、商品づくりに妥協がありません。

具体的には、「流行っているから」「カラバリを増やして売上を伸ばそう」という、短期的な売上優先の判断が社内にないのです。それはMVVに共感したメンバーが集まっているからこそ成り立つことです。

――経営の観点からも、他社にない強みがあれば聞かせてください。

宮本:これだけの利益を出しながら、仕組み化がまだ途上にある会社というのは、実はかなり珍しい状況だと思っています。スタートアップの多くは、資金が底をつく前に次を考えなければならない自転車操業の状態にあります。

私自身、早期退職やレイオフを経験した会社にいたこともあります。TENTIALは十分なキャッシュを確保した状態で、落ち着いて仕組みをつくることができる。それは事業企画として働く環境としては、非常に恵まれた条件だと感じています。

――事業企画室はこれから人を増やしていくと思いますが、どんな人と一緒に働きたいですか。

宮本:スタートアップで事業企画や経営企画を経験してきた人とご一緒できればと思います。また、コンサルティング会社の出身の方であれば、クライアントに伴走しながら新規事業を一緒に立ち上げた経験のある人も歓迎したいです。戦略立案の経験が豊富であっても、実際に現場を動かすことに慣れていないケースは少なくありません。私たちが求めているのは、戦略を描くだけでなく、それを現場で実行に移し、成果につなげられる人材です。

さらに重視しているのは、「バランス感覚」です。事業企画は、経営と現場の間に立つポジションなので、どちらか一方に偏るのではなく、双方を理解しながら、柔軟に橋渡しができるかどうかを、面接の場でも丁寧に見ています。

――挑戦を考えている方へ、メッセージをお願いします。

宮本:会議体の設計やKPI管理の導入、さらに事業計画のプロセス構築まで、すべてをゼロから手がけられる会社は、そう多くありません。規模が小さい企業であれば、そもそも資金的な余裕がなく、そこまで思考を巡らせる環境が整ってないことも少なくないでしょう。

その点、TENTIALには挑戦できるだけの余力があり、なおかつ、まだ誰も座っていないポジションがいくつもある。ここで積む経験は、必ずご自身の武器になりますし、何より「自分が動かした」と胸を張って言える成果が残ります。

MVVに共感し、仕組みをつくることそのものに面白さを感じられる人にとっては、これ以上ない環境だと思っています。