守るためではなく、進むために。
TENTIALが制度に込めた“挑戦へのまなざし”
プロフィール
山口 悠
ライフステージの変化がキャリアに与える影響は決して小さくありません。そんな中、TENTIALでは,人事労務制度そのものを“挑戦を後押しする土台”と捉え、一人ひとりが長期的に成果を出し続けられる環境づくりに取り組んでいます。
今回お話を伺ったのは、人事責任者の山口さんと、労務担当として制度設計を担いながら、現在育休からの復帰を控えるグリーンさん。TENTIALの人事労務制度はどう生まれ、どう機能しているのか。そして、TENTIALが目指す「挑戦と両立できる働き方」とは何なのか。お二人のリアルな言葉から紐解いていきます。

TENTIAL流「挑戦を止めない労務」

――TENTIALを象徴するような労務制度があれば、教えてください。
山口:代表的なものとしては、産休・育休中も給与が100%支給される制度(一定の勤続条件を満たす場合)があります。これは創業当初から整備されており、代表・中西の思想が色濃く反映された仕組みです。会社の理念である「ポテンシャルを引き出す」を体現する制度の一つで、ライフステージが変わっても、一人ひとりが持つ力を最大限に発揮できるように設計されています。
――実際に、どれくらいの社員が育休を取得されているのでしょうか?
山口:育休・産休の取得率は男女問わず100%です。直近1〜2年は男性取得者の方が多いかもしれません。本部長や役員クラスも含め、すべての社員が自然に制度を利用しています。
グリーン:私も2025年7月に出産し、現在は育休中です。2026年4月に復帰予定ですが、制度があるだけでなく、「育休を取るのは当たり前」という空気感が社内に根付いているのを感じます。役職や業務に関係なく、誰もが自然と取得できるのはTENTIALらしさだと思います。
――育休を取得すると、「キャリアに影響があるのでは?」と不安に思う方も多いと思います。その点についてはいかがですか?
グリーン:不安に思うことは当然なことだと思います。私も全く不安がなかったかと言われるとそうではありませんでした。ですが、妊娠中に働いていて会社から任される役割は何も変わらなかったので妊娠や出産を理由にキャリアが後退する事はないと感じました。また、これまで育休を取得された方々を見ていても、キャリアが後退したというふうには見えていません。私自身も、復帰後はグループマネージャーとして、これまで通りの業務に戻る予定です。TENTIALには、出産や育児だけを理由に会社からキャリアに制限をかけるという考え方はないと思います。
山口:育休中は他のメンバーが代理を立てて業務をカバーしますが、育休が明けたら、基本的には元のポジションにそのまま復帰してもらっています。だからこそ、役職者でも安心して制度を利用できる環境が整っています。
――ほかにも、子育てに関連した制度はあるのでしょうか?
グリーン:たとえば、認可外保育園を利用している社員には、認可保育園との保育料の差額を月最大3万円まで補助する制度があります。また、学級閉鎖やその他の理由で子供が自宅に滞在する必要がある場合などの病児保育に関しても1日あたり最大10,000円の補助対象となります。(社内規定を満たす場合)
さらに、小学校を卒業するまでのお子さんを育てる従業員は、1年間に最大5日間(40時間)を限度として、育児休業特別有給休暇の取得が可能のため、子供の急な体調不良に対応できたり、イベントに積極的に参加をしながら仕事との両立ができるような制度もあります。
山口:これらの制度は、ライフステージの変化を理由に、チャレンジをあきらめることがないよう設計されています。現在は出産や育児をおこなう世代が多いため、それに関連する制度が充実していますが、他のライフイベントも同じです。たとえば、すでに介護に関する制度も用意していますし、将来的に「介護によって挑戦が難しくなる」という声があれば、制度でしっかりカバーしていくつもりです。
制度づくりは「誰かの挑戦」から始まる

――働き方に関する制度は、どのようにして生まれているのでしょうか?
山口:TENTIALには、社員の声を制度に反映する文化があります。毎月実施している従業員サーベイでは、働き方や制度について自由に記述できる項目があり、そこで寄せられた意見から新しい制度が生まれることも多いです。
グリーン:ただ、従業員サーベイだけで実態を掴みきれるかというと、やっぱり限界があると思っていて、「本当に困っていること」や「こうなったら良いな」は普段の会話の中で出てくるんですよね。なので私は何気ない会話からどんな制度があるとTENTIALにとってプラスになるかを考える事が多いです。
――日々のコミュニケーションが、制度のヒントになるのですね。
グリーン:はい。形式的に話を聞くよりも、普段のコミュニケーションが大切だと感じています。制度は「会社から与えるもの」ではなく、「社員の挑戦をどう支えるか」という視点でつくるべきだと思うんです。だからこそ、自分ひとりの視点だけで決めるのではなく、いろんな人のリアルな声をベースに設計していきたいと考えています。
山口:グリーンは社員からとても信頼されていて、自然と周囲が声をかけやすい存在なんです。
だからこそ、本音が集まりやすいし、困っていることも早く表に出てくる。そうやって吸い上げた意見をもとに制度を形にしているからこそ、現場にフィットしたものができていると感じています。
――お二人自身も、制度によって挑戦を後押しされたと感じる場面はありましたか?
グリーン:正直なところ、20代の自分は「制度に頼らなくても自分次第でどうにかなる」と福利厚生
を気にした事がありませんでした。でも実際に妊娠、出産を経験して子育てを始めてみると、自分が頑張ってもどうにもならないこともあると気付いたんです。そしてそれはいろんな場面で出てくるだろうなと。そんなときに制度があることで、挑戦する事に「もう一歩踏み出せる」と感じました。これからは、自分が当事者として経験したことをもとに、「本当に必要とされる制度」をよりリアルに設計していきたいと思っています。
山口:私も今、育休中で制度のありがたみを実感している真っ最中です。実は、かつては男性の育休取得に懐疑的な部分もありました。でも実際に育児をしてみて、その考えがガラッと変わりました。制度の意義を、心から理解できるようになったと思います。
――制度に加えて、挑戦を支える上で重要な要素はどんなところにあると感じますか?
グリーン:制度があるだけでは不十分で、「この会社で挑戦したい」と思えるような信頼関係や風土があることが、すごく大切だと思っています。自分の意思でキャリアを築いていきたいという思いに、ちゃんと会社が向き合ってくれる。そういう関係があるからこそ、前に進めるのだと感じます。
山口:そうした姿勢を体現してくれているのが、まさにグリーンだと思っています。特に、女性の役職者が育休を経て復帰するのは、TENTIALとしても初めてのケースです。彼女の存在は、今後の制度づくりや文化の進化にとって、非常に重要なロールモデルになると期待しています。
制度と挑戦を両立させる会社であるために

――今後、さらに整備していきたいと考えている領域はありますか?
山口:最近では、住宅補助制度を検討しています。オフィスの近くに住むことで通勤の負担が軽減され、より高いパフォーマンスを発揮しやすくなるでしょう。そうした環境を支える制度を形にすることで、働きやすさをさらに高めていきたいと考えています。ほかにも、長期的な資産形成を支援する目的で、持株会や財形貯蓄制度の充実も構想しています。短期的な支援にとどまらず、「ここで働き続けてよかった」と思ってもらえる仕組みを整えることが目標です。
――社員に長く働き続けてもらうために、大切にしている考え方があれば教えてください。
山口:TENTIALでは、単に在籍年数を延ばすことが目的ではありません。個人の挑戦と会社の成長が、長い時間軸のなかで重なっていく。その関係性を大切にしたいと思っています。だからこそ、「長くいてほしい」という言葉の裏には、“ずっと挑戦し続けてほしい”という想いがあります。
グリーン:社員の「挑戦したい」という気持ちがあるのに、自分でコントロールできない部分が理由で諦めるという状況にならないことが大事だと思っています。ライフステージが変わる中でもそれぞれがミッションを実現するために挑戦や成長できる環境を整えることが、結果的に“長く働ける”につながると思います。
――挑戦を支える制度がある一方で、その挑戦を実践する「舞台」も用意されているのでしょうか?
山口:はい。TENTIALでは、インターン生であっても一人の仲間として迎えています。その人にとってどんな挑戦が合っているのかを本気で考え、責任ある仕事を任せるのはもちろん、上司とのペアリングや配属先も個別に調整しています。こうした「挑戦の舞台づくり」も、制度設計と同じくらい重要な取り組みだと捉えています。
グリーン:制度はあくまで“土台”に過ぎません。主役は、挑戦し続ける社員一人ひとり。全員が挑戦し続けるからこそ会社も成長し続けられる。これからも、その挑戦が続けられるような制度と環境を、少しずつ進化させていきたいです。